今日はちょっと昔話を。
ヘトヘトの日々
かれこれ3、4年くらい前の話です。
システム開発現場のリーダーになって、保守をやりながらの新規開発。
新規開発の計画を練っているところに、保守しているシステムのトラブルの電話がかかってきたり。
メンバーからは細かいプログラミングの相談をされたり。
分刻みで頭を切り替えていて、帰る頃にはヘトヘト。
通勤電車の中でも、仕事のことやら将来への漠然とした焦りやらで頭がいっぱい。
家では家事が待っている。
頭がパンクして、ボーッとしてしまうときも多々ありました。
ある日出会った1冊の本
そんな、疲れ切ってた私がふと気になって手に取ったのがこの本でした。
この本では、25年間日米でキャリアを持つ精神科医が「マインドフルネス」という休息法を分かりやすく解説してくれていました。
マインドフルネスは「瞑想などを通じた脳の休息法の総称」なのだそうです。
日本でもたくさん関連書籍がありますので、目にした方も多いかも。
アメリカでは爆発的に流行していたそうで、GoogleやFacebookなどの有名企業でもマインドフルネスを取り入れた研修などをやっているんだとか。
この本の冒頭で、ケース別に7つの休息法が紹介されているのですが、そのうちの1つ目が当時の私にピッタリでした。
とにかく脳が疲れているときーマインドフルネス呼吸法
「とにかく脳が疲れている」まさに、私のことでした。
朝の時点で既に疲れていて、日中はどうにかパワーを絞り出して普通に働いている状態。
寝ても治らなくて、一体どうしたらいいのか途方に暮れていました。
これ、根本的な原因は
意識がつねに過去や未来ばかりに向かい、「いまここ」にない状態が慢性化していること
だったんです。
紹介されている休息法は以下のとおり。
① 基本姿勢をとる
・椅子に座る(背筋を軽く伸ばし、 背もたれから離して)
・お腹はゆったり、手は太ももの上、脚は組ま ない
・目 は 閉じる( 開ける 場合 は、 2 メートル くらい 先 を 見る)
② 身体 の 感覚 に 意識 を 向ける
・接触 の 感覚( 足 の 裏 と 床、 お 尻 と 椅子、 手 と 太もも など)
・身体 が 地球 に 引っ張ら れる 重力 の 感覚
③ 呼吸 に 注意 を 向ける
・呼吸 に 関わる 感覚 を 意識 する( 鼻 を 通る 空気/ 空気 の 出入り による 胸・お腹 の 上下/ 呼吸 と 呼吸 の 切れ目/ それぞれ の 呼吸 の 深 さ/ 吸う 息 と 吐く 息 の 温度 の 違い… など)
・深呼吸 や 呼吸 コントロール は 不要( 自然 と 呼吸 が やってくる のを「 待つ」 よう な 感覚 で)
・呼吸 に「 1」「 2」…「 10」 と ラベリング する のも 効果的( → lecture 3)
④ 雑念 が 浮かん だら…
・雑念 が 浮かん だ 事実 に 気づき、 注意 を 呼吸 に 戻す( 呼吸 は「 意識 の 錨」)
これを、電車の中や会社の昼休み中、あるいは歩きながらもやるようにしました。
ポイントはとにかく「いまここ」に意識を向けること。
「あー、お客さんに電話しなきゃ」とか
「昨日なんであんなことやっちゃったんだろう」とか
あっちこっちに思考が飛びがちですが、とにかく「いまここ」を感じることに意識を集中します。
電車で立っているなら、
- 電車のつり革の感触
- 車内の振動
- 足の裏で感じる靴の固さ
といったことを。
不思議と気持ちが落ち着き、無駄に疲れることがなくなりました。
トラブルにも強くなった
「いまここ」を感じることに慣れてくると、トラブルにも強くなりました。
何か緊急事態が発生したときに、「今すべきことは何か」を最優先に考えて、その他の「なぜトラブルが起きたのか」「怒られたらどうしよう」などの余計な雑念は考えなくなりました。
「まずは応急処置に集中しよう」ということに100%の意識が向くので、解決が早くなりました。
忙しい人ほど試してみて!
責任ある立場でお仕事していたり、家事に育児に仕事と一人何役もこなさないといけないお父さんお母さん。
「休んでる暇なんてないよ」っていう人ほど試してほしいなと思います。
あれこれ考えて疲れ切った頭と体でやるよりも、ずっと楽に、ずっと早く物事が解決するようになると思いますよ。