前回の記事で、定時帰りを目指したきっかけと定時帰りのコツ(マインド編)をお伝えしました。
後編は、もっと具体的な方法論をご紹介していきます。
気をつけていること(続き)
④予定をこなすときの優先順位は「外側から」
やらなきゃいけないことが3つあるとします。
「自分の設計作業」
「お客様からの問合せ」
「後輩からの質問」
どれもそれほど急ぎじゃないとしたら、どこから手をつけましょう?
私なら、
「お客様からの問合せ」→「後輩からの質問」→「自分の設計作業」
の順です。
なぜかというと、自分の外にあればあるほどコントロールしにくいから。
例えば、お客様からの問合せって、お客様側から見ると私の回答を使って何かお客様の仕事を進めたいわけです。
私の回答が遅いと、お客様の仕事が滞り、結果、お客様が締切ぎりぎりになってしまう。
もし私の回答後にお客様が仕事を進めた結果、追加で質問したいことが出てきたら。
お客様側の締切ぎりぎりだった場合、追加の質問は「今日中に答えて!」と言われてしまいます。
お客様の時間を奪った挙句、自分自身の時間も奪われる結果になりかねません。
また、早め早めに相手にボールを返してあげると、相手からの信頼も積みあがっていきます。
⑤これでもかっていうほど「見える化」「共有」する
終電まで残業するような状況だった頃と比べると、ここが一番変わったなーと思います。
以前は、誰が何の仕事をやっていて、どれくらい進んでいるか一人一人聞いて回らないと分からないような状態でした。
現在はタスク管理ツールを導入し、
・すべての仕事はツールに登録すること
・進み具合を都度更新すること
というルールになっているため、誰がどんな仕事をしてるか、遅れていたり困ってないかを簡単に把握できるようになりました。
この共有のおかげで、進んでいる人は遅れている人の仕事を手伝ったり、早めにアドバイスできるようになり、チーム全体として負荷が分散されました。
⑥集中が必要な仕事は「集中タイム」宣言でノイズをブロック
新しいことを始めるときや大量のタスクをこなさなければならないときなど、集中しているときに電話やメールで邪魔が入ると、集中力を戻すのに相当労力が要ります。
そんなときは、チームメンバーに「2時から4時まで集中タイム!」宣言してしまいます。
「集中タイム」中はメール通知オフ、電話は緊急用件以外取り次がないようにしてもらいます。
体感的には、ノイズが入るか入らないかで2~3倍はスピードが違うと思ってます。
⑦困ったときは、早めに周りに助けを求める
色々工夫していても、急な依頼で仕事量があふれたり、あるいは自分の力量不足でうまく仕事が進まないこともあります。
そんなときは、遠慮せずにどんどん人に助けてもらうに限ります。
・チームメンバーに助けてもらえないか
・上司に相談して、他の部署から知恵を貸してもらえないか
・お客様に相談して、期限ややる範囲を変更してもらえないか
などなど。
周りの人々は、何もあなたを困らせようとしてるわけではないんです。
・チームメンバーは、チーム全体が定時で帰れて給料も上がればハッピー
・上司は、あなたを助けることがそもそもの仕事
・お客様は、あなたに依頼した仕事の成果物を使って他の目的を達成したい(=ヘロヘロでやった質の悪い成果物をもらっても困るだけ)
ただ、相談された方にも対処するには時間が必要ですから、差し迫ってから相談するより、早めに相談した方が助かります。
まとめ:仕事は皆でやるもの。定時帰りは皆の力で取り組む
仕事って、一人じゃ絶対に成り立ちません。
色んな人がそれぞれの役割を担ってひとつの仕事になる。
その仕事がつながって、また別の人の役に立つ。
関わってる人たち皆に生活があって、人間らしい暮らしをしながら人の役に立ちたいはず。
自分も相手も大事に思って行動することで、皆で素晴らしい成果を残しつつ定時帰りは必ず達成できると思います。
今、長時間労働に苦しんでいる方も、どうか諦めずにやれるところから取り組んでいただきたいと思います。